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テレビ会議 / AVシステムの市場 – 日本と世界の動向

2018年6月、日本では働き方改革法案が成立し、来年2019年4月より施行されることが決定しました。急速に少子高齢化が進む日本において、育児や介護などに代表されるライフステージのさまざまな状況に応じて柔軟に働き方を選択できるようにしていくことを趣旨とする制度です。もちろん、そこには投資やイノベーションによる生産性向上も不可欠なものとされています。

 

多様なワークスタイルをサポートするテクノロジーのなかで、他拠点間の遠隔コミュニケーションをリアルに実現することで、移動交通費を削減して従業員の生産性をも高めるとして近年活用が進んでいるのがテレビ(ビデオ)会議システムです。日本の商文化は旧態依然として対面による商談を好む傾向にありましたが、現在はどのような状況にあるのでしょうか。本コラムでは、テレビ会議システムにおける日本と世界のマーケットの現状について各情報機関のデータを引用しながら見ていきたいと思います。

 

まず、日本国内の調査結果です。平成29年7月に独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った調査結果が出ています(2500社、12,000人を対象)。『イノベーションへの対応状況調査』と題したこの調査では、テレビ会議システム(Web会議や音声会議等を含む)を「導入している」と回答した企業が46.8%となっており、半数弱の企業で導入されているという結果が出ています。テレビ会議の用途は、「本社・支店・営業所等間の会議」「定例会議や個別テーマでの会議」「従業員同士の打ち合わせ」が上位にきていました。また、導入効果としては、「移動時間の短縮・効率化」が82.3%ともっとも多く、次いで「移動交通費の減少」「出張数の減少」「業務の効率・生産性の向上」「会議・打ち合わせ時間の短縮・効率化」などと続いています。

 

中小企業も含めた調査で半数近い企業が何らかの遠隔会議システムを使用しているという結果は、私の想像を上回るものでした。また、8割強が移動時間を効率化できたと回答している結果から、非常に多くの企業がシステムを有効活用し、実際に有用なツールであると認識しているということがわかりました。

 

市場規模を見ていきましょう。同時期に発表された株式会社シードプランニングによる調査『ビデオコミュニケーション市場の市場予測』です。国内のビデオコミュニケーション市場(ビデオ会議、Web会議、音声会議を含む)は2018年に505億円となり、データで示されているうち最も古い2011年の約350億円から毎年一定の伸びを示しています。2017年比は102%とやや緩やかになっている印象はありますが現在も成長が続いています。品目で見ると、ビデオ会議とWeb会議が拮抗するかたちで合わせて5割を占め、ビデオ会議システムのシェアにおいては、販売台数、売上高ともに1位がCisco、2位がPolycomとなっています。

 

続いて世界の市場をみてみましょう。Frost & Sullivanが今年2018年に発表した『Global Video Conferencing Market Research Report』の調査結果によると、2018年には市場規模が508億ドル、2020年には596億ドルにまで拡大するとしています(*1)。年平均成長率は2012-2016年の+7.5%に対し、2017-2021年は+8.3%と、この先より早い速度で市場成長が見込まれるようです。市場成長の要因として、「グローバリゼーション」「技術進歩」「下流ニーズ」などを挙げています。マーケットリーダは「リーダー」「スペシャリスト」「チャレンジャー」の3段階に分類され、最も上位のリーダーにはCiscoとHuaweiの2社が選ばれています。

 

テレビ会議システムの進化系とも言われる「テレプレゼンス」にフォーカスした調査結果も出ています。テレプレゼンスは、超高解像度モニターの採用や優れた音質など最高品質の技術を取り入れ、まるで同じ空間にいるような会議をつくりだす会議システムです。イマーシブ(immersive)などとも呼ばれます。2016年にGrand View Researchによって行われた調査『Telepresence Equipment Market Size, Industry Report, 2018-2025』によると、2016年のテレプレゼンス市場は18億ドル強となっており、2025年には25億ドルまで成長すると予想しています。従業員の移動交通費削減へのニーズが市場拡大の原動力である一方で、導入に要する高額なコストが市場成長を阻んでいる要因とも説明しています。

 

 

当社東京オフィスのプロジェクトマネージャー兼シニアAVコンサルタントのLeo Yeung(レオ・ヤン)に最近の動向について話を聞きました。

 

「外資系クライアントの状況をみると、高価格帯の『プレミアムクラス』と言われるテレビ会議システムの導入が進んでおり、2020年のオリンピックに向けた積極的な投資意欲が感じられます。

 

大規模会議システムに必要となるAV機器は一昔前に比べてかなり製品種類も豊富になり、性能も向上しています。一方で、一部では価格帯もリーズナブルになってきており、価格と性能の両面においてクライアントのニーズに柔軟に対応できるようになってきていると思います。

 

今後は、例えばダウンタイムやレイテンシーに厳しい金融業界や、鮮明で安定した映像を必要とする医療業界などを中心に引き続きハイエンドソリューションのニーズは続くのではないでしょうか。

 

一方で、管理性やコスト面を重視するユーザーを中心に、音声/画質/通信において安定した品質が保たれつつ操作性も良いクラウドソリューションを好むユーザーが増えており、ニーズが非常に高まっていると感じます。十分な品質で汎用性の高いソリューションを用途や状況に応じて柔軟に使い分けていくスタイルが、今後はより定着していくと思います。

 

私は以前、香港でAVに関わるプロジェクトに長く携わってきました。オフィスのAVソリューションだけでなく、コンシューマ向けのデジタルサイネージやLEDビデオウォールソリューションなどの経験もあります。お客様の状況をヒアリングして、過不足ない最適な提案をするのが私の強みのひとつです。アジア各地でAVの導入現場に実際に携わってきた経験から、みなさまの課題解決を何らかの形で支援できると考えています。ぜひ些細なことでもご相談いただけたらと思います。」

 

市場規模データを見る限り、日本における成長はここにきてやや鈍化しているようにも見えますが、世界的にはまだまだ成長が見込まれている市場です。移動や出張などに要する費用の削減が導入目的とされがちですが、Frost & Sullivanの調査結果ではそれ以外のソフト面でも効果があるとしており、素早い意思決定、迅速な行動、好機獲得の向上など、市場競争力を高める利点を得ることができるとしています。みなさまのオフィスのAVシステムが企業の現状に合ったものか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

(*1)対象はテレプレゼンス、テレビ会議、Web会議システムなどに関わるHW/SW、インフラ、パッケージ商品、その周辺機器など。

 

参照・引用:

 

「イノベーションへの対応状況調査」 独立行政法人 労働政策研究所・研修機構

http://www.jil.go.jp/press/documents/20170710.pdf

 

「国内のビデオ会議・Web会議・音声会議等のビデオコミュニケーション市場」株式会社シード・プランニング

https://www.seedplanning.co.jp/press/2018/2018033001.html

 

Global Video Conferencing Market Research Report” by Frost & Sullivan

http://www.frostchina.com/wp-content/uploads/2018/06/Global-Video-Conferencing-Market-Research-Report.pdf

 

Telepresence Equipment Market Analysis, By End-user, By Type (Multi-Codec, Personal, Immersive, Room based), By Form-Factor (End-Points and Infrastructure), By Vertical, By Region, And Segment Forecasts, 2018 – 2025” by Grand View Research

https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/telepresence-equipment-market

 

“Avaya, Cisco, Polycom Lead Telepresence Equipment Market,” Channel Partners Online

https://www.channelpartnersonline.com/2017/07/27/avaya-cisco-polycom-lead-telepresence-equipment-market/