
IP PBX – 生産性向上とIT管理者の負荷軽減を可能に Part 1
1月 15, 2020
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PBX (Private Branch Exchange、構内交換機)は、電話、ビデオ通話、電子メール、ファックス、インスタントメッセージング、会議ソリューション、SMS、およびモバイルテレフォニーのための集中スイッチングシステムです。PBXは、端末間の内部トラフィックを処理しながらさまざまな情報を制御するゲートキーパーとして機能します。過去10年ほどで、従来から使用されてきたアナログおよびレガシーPBXは徐々にその数を減らし、企業では次世代のPBX、「IP PBX」 (Internet Protocol Private Branch Exchange) がより多くを占めるようになっています。IP PBXはインターネットを介して電話の受発信をおこなうため、これまでのようにそれぞれの電話機に電話回線が必要とされるスタイルとは違い、より少ない回線をビジネス全体で共有することができます。
IP PBXにより得られる利点をいくつかあげてみます。
1.モビリティ(可動性)
内線電話の移植性(エクステンションモビリティ)、ボイスメール、ビデオ会議、SMS(ショートメッセージ)、プレゼンス(在席表示)
内線電話の移植性(エクステンションモビリティ)、ボイスメール、ビデオ会議、SMS(ショートメッセージ)、プレゼンス(在席表示)
2.多様なコミュニケーション機能
ファックス、音声、ビデオ会議、ビデオ監視、画面共有、チャット
ファックス、音声、ビデオ会議、ビデオ監視、画面共有、チャット
3.多様な音声機能
低料金通話、通話転送/保留/待機、リング/ハント(呼出/応答)グループ、 IVR(Interactive Voice Response)自動音声応答システム
低料金通話、通話転送/保留/待機、リング/ハント(呼出/応答)グループ、 IVR(Interactive Voice Response)自動音声応答システム
4.相互接続性と生産性の向上
通話、FAX、電話帳などへのアクセスを含めた統合コミュニケーションプラットフォーム
通話、FAX、電話帳などへのアクセスを含めた統合コミュニケーションプラットフォーム
5.クライアントとの緊密性
ビデオ電話、ビデオ会議
ビデオ電話、ビデオ会議
アメリカやヨーロッパでは、多くの企業が従来のPBXから脱却し、スマートフォンのアプリケーションやPC、その他のモバイルデバイスからでも利用できるIP PBXテクノロジー(オンプレミス/クラウド IP PBX)へ移行を進めています。特にベンチャーやスタートアップ企業はブランドやサービス提供会社へのこだわりは少なく、基本的な通話機能のニーズが満たされ、尚かつチャットや音声などの拡張機能の選択肢があるものが選ばれる傾向にあります。
IP PBXを選ぶ企業が増えているものの、それが効率的かつ生産的に利用されるかどうかはビジネスそのものの性質に大きく依存する場合もあります。例えば、多くの商社や金融系の企業では通話内容の録音が義務付けれています。しかし、スマートアプリケーション上の通話を録音するのは技術的に複雑なため、コンプライアンス遵守のためにいまも従来の電話回線でつながれた電話システムを利用しているケースが多くあります。
また、コールセンターやグローバル企業には、それぞれのグループや部署が自動音声応答システムなどを含む独自の電話処理プロセスがあり、非常に複雑化しています。そのため、ビジネスがどのように機能すべきかを理解しないままに生産性の向上を求めてIP PBXを構成することは困難と言えます。
IT部門の場合、IP PBXを実装するとチームの作業負荷が軽減され、従来のPBX管理において頻繁に発生する問題の多くを解消することができます。
以下はIP PBXを導入することによりIT部門が得られるメリットの一例です。
1.単一ネットワーク
インストールとセットアップ作業が軽易になる。従来のPBXでは通常、独自のネットワークとケーブルが必要となるため、各事業所で電話ネットワークを構築するのは非常に高コストで手間のかかる作業となる。
インストールとセットアップ作業が軽易になる。従来のPBXでは通常、独自のネットワークとケーブルが必要となるため、各事業所で電話ネットワークを構築するのは非常に高コストで手間のかかる作業となる。
2.複数拠点のぺアリング
IP PBXは企業WANの IPネットワークを介して音声通話を送信する。 IP電話は、ネットワークを介して音声、ビデオ、データ、およびモビリティ機能を伝送する。複数の事業所がある場合、従来のPBXシステムでは物理PBXを各ロケーションに配置する必要があったが、IP PBXの場合、インターネットが利用可能な状態であれば、ある特定のロケ―ションに設置されたIP PBXシステムと支社など遠隔地とをペアリングして利用することが可能。
IP PBXは企業WANの IPネットワークを介して音声通話を送信する。 IP電話は、ネットワークを介して音声、ビデオ、データ、およびモビリティ機能を伝送する。複数の事業所がある場合、従来のPBXシステムでは物理PBXを各ロケーションに配置する必要があったが、IP PBXの場合、インターネットが利用可能な状態であれば、ある特定のロケ―ションに設置されたIP PBXシステムと支社など遠隔地とをペアリングして利用することが可能。
3.複数テクノロジーの統合
さまざまな機能提供が可能。一般的に「ユニファイドコミュニケーション」と呼ばれる統合システムには、音声、ビデオ、データ共有、チャット、可搬性のある内線電話(エクステンションモビリティ)、モバイル用ソフトフォンアプリ、ファックス、CRMソフトウェアなどが含まれる。
さまざまな機能提供が可能。一般的に「ユニファイドコミュニケーション」と呼ばれる統合システムには、音声、ビデオ、データ共有、チャット、可搬性のある内線電話(エクステンションモビリティ)、モバイル用ソフトフォンアプリ、ファックス、CRMソフトウェアなどが含まれる。
4.シンプルな管理性
IP電話システムを管理できるエンジニアが社内にいる場合には、外部の専門エンジニアを利用せずにシステムを簡単に保守管理することが可能。多くのIP PBXシステムはWebブラウザ上で利用できる管理画面機能を提供しており、ユーザーアカウントの追加・削除などはこの設定画面から簡単に設定が可能。
IP電話システムを管理できるエンジニアが社内にいる場合には、外部の専門エンジニアを利用せずにシステムを簡単に保守管理することが可能。多くのIP PBXシステムはWebブラウザ上で利用できる管理画面機能を提供しており、ユーザーアカウントの追加・削除などはこの設定画面から簡単に設定が可能。
従来のPBXとは異なり、IP PBX環境では、今使用している電話を別のイーサネットポートに切り替えるか、エクステンションモビリティを活用して使用されていない電話の内線にログインすることにより、物理的に割り当てられた電話の設置場所に依存せずオフィス内を自由に移動しつつモビリティを維持しながら仕事をすることができる。
IP PBX通信プロトコルは、SIP(Session Initiation Protocols)と呼ばれるオープンソーステクノロジーを利用。そのため電話機やスマホアプリなどの特定メーカー/ベンダーへの依存度が低い。
IP PBXのなかには物理ハードウェアを必要とせず、既存のコンピューター/サーバーで実行する仮想ソフトウェアとして実装できるものもある(3CX, Asterisk, Trixbox, FreePBXなど)。ソフトウェアで実行するIP電話の場合は、ハードウェアとしての電話機は不要であり、ライセンスを追加するだけで新しい利用者を追加できる。
5. 大幅なコスト削減
IP PBXシステムを介してVoIP (Voice over IP、IP技術を用いた音声伝送) 通話をしているときは、音声がインターネット上をSIPトランキングテクノロジーを介して伝送されるため遠距離通話料金は適用されない。
IP PBXシステムを介してVoIP (Voice over IP、IP技術を用いた音声伝送) 通話をしているときは、音声がインターネット上をSIPトランキングテクノロジーを介して伝送されるため遠距離通話料金は適用されない。
また、IP PBXを使用すると、スマートフォンにインストールされたIP電話アプリケーションに内線番号を割り当てることができる。この設定により、モバイルユーザーはまるでオフィス内にいるかのように電話等の機能を利用できるため、企業内の通話コストを削減することができる 。構築時・導入時の初期投資は必要だが、その後のランニングコストを大幅に削減することが可能。
ここまででIP PBXの利点を理解いただけたと思います。次のコラムでは、オンプレミスIP PBXとホスティング(クラウド)IP PBXの違いについて解説します。
まずはお気軽にご相談ください。