
クラウド、セキュリティ、未来のオフィスの全てを語るーManaging Director of CloudGo, Rory Fitzpatrick
約1年半前、システムズ ゴーはクラウドに豊富な経験と深い造詣をもつ2名によって設立されたクラウドサービスプロバイダー 「CloudGo」をグループ企業として招き入れました。本コラムでは、Rory Fitzpatrickがビジネスから得られたこと、そして当社がCloudGoにとってどのような役割を担っているかを語ります。
クラウドコンサルティングサービスの立上げおよび提供開始から約一年半を迎えるRory Fitzpatrick (CloudGo、Managing Director兼共同設立者) にお話を聞きました。Cloud Sherpasの元同僚Rahul Gargとともにビジネスを立ち上げ、今では2カ国に12名の従業員を抱えています。
CloudGoは、システムズ ゴーから大きなベンチャー支援を受けています。システムズ ゴーは、東京本社設立から約20年を迎え、今ではアジア太平洋地域でITサービス・ITソリューションを提供しています。クラウドサービスの重要性と、最適なITアーキテクチャーとの連携した開発を理解するステムズ ゴーは、ゼロからプラクティスを構築するのではなく、実績のあるCloudGoの能力と専門性に投資することを決めました。
Roryは、システムズ ゴー との関係性がなぜ重要かをこう語ります。
Rory : CloudGoでは、最新のクラウドプラットフォームを用いてお客様の問題を解決することに重点を置いています。サービスはCRM(顧客関係管理)、サービス管理、サイバーセキュリティ管理などに及び、お客様の販売促進、コスト低減、リスク低減と安全性の確保などを推進します。課題解決の方法のひとつとしては、ビジネステクノロジーやアプリ―ケーションと呼ばれる技術から最大限の効果を得られるよう支援することです。どのような技術においても、そこから最大限の効果を得るということは、その技術が正確且つ最適に設計されたインフラストラクチャー上で実行していることが重要な鍵となります。さまざまな国であらゆるテクノロジーに触れてきたシステムズ ゴーから出資を受けてパートナーシップを持つことは、より大きな規模での課題解決支援や、包括的な顧客へのソリューションアプローチが可能になることを意味しているのです。
「この一年半を振り返ってみて、CloudGoに寄せられた問い合わせのなかで、どのような質問や課題が多かったでしょうか。一般的に企業はクラウドについてどのような考えをもっているのでしょうか。」
Rory :それは、とてもシンプルな答えです。みなさまから最も多く聞くのは、「クラウドは安全なのか?」ということです。最近、ランサムウエア攻撃が世界的に大きなニュースとなったこともあり、サイバーセキュリティが社会的に大きな関心事となりました。CloudGoは、サイバーセキュリティ管理及びWindows とLinuxへの攻撃に対する 復旧 の具体的な対応策を提供することが可能です。例えば、お客様にはソフトウエア及びインフラストラクチャー環境において攻撃に脆弱である点(攻撃ベクトル・攻撃領域)を伝え、詐欺メールに対する脆弱性やそれに伴う想定被害を説明し、安全性の低いサーバーやネットワーク機器及びパッチが適用されていない機器を特定してよりセキュアな環境へと強化する支援をします。
「それはセキュリティカメラで建物を監視するケースに例えると、死角を最小限にするということでしょうか。」
Rory :その通りです。可視性は非常に重要です。また、フェンスと壁に十分な強度と高さがあることも確認しなくてはなりませんし、関係者だけが建物にアクセスできるようにしなければなりません。環境上の個々の要素を制御すること、すなわち、適切な人々が適切な時に適切なものを得ることができ、その他の人はそれができない、という環境を提供できることが最も重要になります。ここもまた、システムズ ゴーが20年近く培ってきたインフラストラクチャーにおける経験と能力を活かせる分野になります。
「セキュリティの次に並ぶ企業の関心事は何でしょうか。」
Rory :とても興味深いのですが、それはユーザーエクスペリエンス(ユーザーが製品・サービスを通じて得られる体験)です。アプリケーションやビジネステクノロジーを用いてユーザーがどのように情報のやり取りをしているかということを顧客が話している場面によく出会います。モバイルも重要で、しばしばUX/UI(ユーザーエクスペリエンス/ユーザーインターフェース)の議論の出発点になることがありますが、基本は同じです。操作性が良く、素晴らしい経験を提供できるアプリケーションを導入することは、ユーザーの利用促進や、より効果的且つ生産的な結果をもたらすことにもなります。現在では、IT導入時に発生する悩みの多くをクラウドベースのサービスが解消してくれるようにはなりましたが、例えば古いバージョンや異なるバージョンのオペレーティングシステムによる課題に直面することはないと私が今言ったとしたら、それは冗談になってしまうでしょう。そしてそこもまた、私たちがシステムズ ゴーの力を必要とする分野になります。
「インフラが非常に重要なのですね。」
Rory : その通りです。より広義に考えると、必要とする人材に働きたいと思ってもらえる魅力的な企業であるためにも、私たちは最新のビジネステクノロジーやアーキテクチャーを積極的に取り入れていく必要があり、そこでもインフラストラクチャーが重要になると言えます。
「もう少し詳しく説明して頂けますか。」
Rory : はい。私たちは最新のテクノロジーやアプリケーションに接する機会が格段に多くなりました。15年前には想像の世界であったようなことを、今は通勤途中の電車やバスの中でできるようになりました。以前は、テクノロジーを利用するためにオフィスに行く必要がありましたが、今ではオフィス環境でそのテクノロジーを利用することにより危険に晒されることもあるかもしれません。ご自身が使用しているスマートフォンがどれだけ頻繁にアップデートを行っているか考えてみるとよいでしょう。そのデザインも5年前のものと比べて随分と違って見えるのではないでしょうか。しかし、オフィス環境を見てみると10年前とそれほど大きく変わっていないと感じる人もいるかもしれません。必要とする人材を雇用し、その人材の可能性や能力を最大限に引き出すには、彼ら彼女らが最新且つ「先進的」と感じられるようなビジネスアプリケーションやIT環境を提供しなければならないでしょう。すなわち、企業はクラウドベースの技術導入を検討していく必要があるのです。
これと合わせて、新たな労働力を歓迎する活気あるオフィス環境も求められます。しかし、今の労働力の期待値は20年前のそれとは大きく変化しています。モバイル/リモートユーザーの増加、会議施設やその他テクノロジーがもたらす要因への依存の高まりに伴い、オフィス空間のデザイン、またユーザーニーズを取り入れた職場環境改善におけるテクノロジー統合などが必要となった場合には、それを専門とするシステムズ ゴーの力が必要となります。
「今後が楽しみですね。」
Rory : はい、私たちも、共に働くチームメンバーも今後がとても楽しみです。当社は急成長しており、お客様の課題解決に向け尽力してくれるメンバーを求めています。システムズ ゴーから支援を受けたことにより、他の若い企業にはない安定性とビジネススケールを得ることができました。これはお客様にとっても非常に有益なことと考えています。